どうも、コグレです。
皆さん、自分の会社の退職金制度をきちんと把握されていますか?僕は今の会社にもう7年も勤めていますが、つい最近、退職金制度の概要を知りました。で、より詳細に知ろうとしたところ、きちんと社内イントラネットに公表してありました。
ところで退職金って、年収と違って全然情報がないですよね。vorkersやキャリコネなどの転職口コミサイトにも具体的な数字が書かれていることはほとんどないです。貰えるタイミングがずいぶん先なので、あまり関心を持つ人が少ないのだと推察しています。
しかし!最近セミリタイア・アーリーリタイアを意識している僕にとって、退職金の情報は重要な要素であり、他人の退職金事情が気になっています。
コグレ
同じように、他人の退職金情報が気になって仕方ないという変わったお方もいるのではないかと思い、この記事では僕の会社における退職金制度を晒しつつ、退職金制度について思う個人的意見を書いてみたいとおもいます。
退職金の相場
まず、退職金の相場について触れておきたいと思います。ソースは中央労働委員会の「賃金事情等総合調査の概要」(H29調査)です。(https://www.mhlw.go.jp/churoi/chingin/index.html)
大手企業の総合職の場合は以下のとおり。
高校卒 | 大学卒 | |||
勤続年数 | 自己都合退職 | 会社都合退職 | 自己都合退職 | 会社都合退職 |
10年 | 145万円 | 246万円 | 191万円 | 329万円 |
15年 | 323万円 | 473万円 | 431万円 | 628万円 |
20年 | 621万円 | 767万円 | 822万円 | 1010万円 |
25年 | 1008万円 | 1159万円 | 1301万円 | 1508万円 |
30年 | 1399万円 | 1554万円 | 1970万円 | 2183万円 |
定年 | 2477万円 | 2694万円 |
一方で中小企業の場合は以下のとおり。
高校卒 | 大学卒 | |||
勤続年数 | 自己都合退職 | 会社都合退職 | 自己都合退職 | 会社都合退職 |
10年 | 91万円 | 122万円 | 114万円 | 152万円 |
15年 | 174万円 | 225万円 | 225万円 | 284万円 |
20年 | 298万円 | 361万円 | 380万円 | 457万円 |
25年 | 444万円 | 523万円 | 562万円 | 646万円 |
30年 | 617万円 | 704万円 | 749万円 | 856万円 |
定年 | 1082万円 | 1138万円 |
ざっくり言って、大手企業は中小企業の2倍くらいと言えそうです。
勤続年数が増えるにしたがって、指数関数的に退職金の額が増えていくというのが一般的だと分かります。
僕の会社の場合
僕の会社は金融業界の老舗大手ですが、調べてみた結果、他の会社と同様に勤続年数に従ってどんどん増加スピードが増えていくようです。
具体的な金額を晒してしまうと以下のとおりです。(※22歳で就職した場合)
- 勤続5年(28歳):70万円
- 勤続10年(33歳):400万円
- 勤続15年(38歳):770万円
- 勤続20年(43歳):1,250万円
- 勤続25年(48歳):1,800万円
- 勤続30年(53歳):2,200万円
- 勤続35年(58歳):5,000万円
- 勤続40年(63歳):4,000万円
思っていたよりも貰えるらしいので驚きました。出世すればもっと貰えるんでしょうけど、出世はしたくないので調べていません。
しっかしこれ、、、かなり大きな金額ですよね。
そして若いうちに辞めた時と長く勤めた時の差がえげつない。分かりやすいように上記の表に、勤続1年あたりの金額で割った数字を付け加えてみると以下のようになります。(※22歳で就職した場合)
- 勤続5年(28歳): 70万円 勤続1年あたり14万円
- 勤続10年(33歳):400万円 勤続1年あたり40万円
- 勤続15年(38歳):770万円 勤続1年あたり51万円
- 勤続20年(43歳):1,250万円 勤続1年あたり62万円
- 勤続25年(48歳):1,800万円 勤続1年あたり72万円
- 勤続30年(53歳):2,200万円 勤続1年あたり73万円
- 勤続35年(58歳):5,000万円 勤続1年あたり142万円
- 勤続40年(63歳):4,000万円 勤続1年あたり100万円
ちなみに勤続35年のところで爆増しているのは誤植ではなく、早期退職制度による割増のためです。多くの会社で定年の5~10年前頃から退職金の割増制度を導入していて、わが社にもそれがあるらしいです。
退職金制度に関して思うこと
こうやって退職金のことについて調べて思ったことがいくつかあります。
まず、退職金制度は会社にとって利益があるのか・・・?ということ。
こんな莫大な金額を払っておいて、採用活動においてはそれをアピールすることもせず、更には入社してからも意識的に情報を得ようとしないと知れないようになっています。
会社からしたら良い人材を採用し、また繋ぎ止めるために使うべきなのに、仕事が好きで熱心に取り組んでいる人はこんな制度の詳細は知らないでいて、むしろやる気のない社員(←わたしです!)がしがみ付く要因になっているよう思うのですが・・・。
会社が人材確保のために戦略的に導入した制度ではなく、株式持ち合い、年功序列、強い労働組合といったような日本特有の古い体制のもとで築かれ、それが残っているというのが実態であると思われます。
その証拠にベンチャー企業の多くはいわゆる退職金制度ではなく、確定拠出年金(401k)のように人材の流動性を高めるような制度を代わりに導入しているところも多いです。確定拠出年金(401k)であれば、それを導入している会社にシームレスに移行できますので、会社と従業員のミスマッチ解消が促進されるという観点で、社会全体としては圧倒的に良いと思います。
コグレ
ただ長く勤めることのメリットが大きく、それを目的として好きでもない仕事を続けるという、、、真綿で首を絞められるような感じです。
事実、僕は退職金制度のお陰で転職の最終面接を辞退する寸前でした。辞退するまでもなく落ちましたが。 第一志望の最終面接で落ちた…【転職活動・体験談ブログ】
転職した場合、生涯で貰える退職金の金額が激減する
僕は社会人7年目ですが、今会社を辞めると退職金はだいたい120万円くらいです。
ということはつまり、同じような会社に転職したと仮定して、7年勤めてまた辞めて、更に転職して7年勤めてやめた場合、合計21年で360万円の退職金を得ることになります。
一方で、同じ会社にそのまま21年い続けた場合は1,300万円くらい貰えるのです。
退職金は税金面でも優遇されているので、この差額1,000万円を埋めるには、転職でかなりの給料アップを実現しないといけないことになります。
コグレ
日本の雇用は硬直的だと言われる理由の一番は解雇要件の厳しさですが、この退職金制度も雇用の流動性を低くしている要因だと思います。転職してしまうとせっかく積み重ねてきた退職金ポイントがリセットされてしまうというクソゲーです。
コグレ
おわりに
以上、僕の会社の退職金制度を調べて思ったことを書いてきました。
改めてまとめると退職金制度は、
- 入社するまで詳細が分からないガチャ
- 更に、入社しても詳細を把握している人が少ない制度
- その癖に金額がめちゃくちゃ大きくて重要
- 転職すると金額が激減するクソ仕様
- 人材のミスマッチを起こす原因の一つ
- まさにミスマッチに陥っている私\(^o^)/
というものでした。
転職を考えている方は、自分の会社の退職金制度を調べ、転職することによって失われる金額も加味したうえで転職の決断をされることをおススメいたします。。
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